〜第51回テーマ〜
■学会主宰より前口上 |
当学会へようこそ。諸君は電車のキップを購入し自動改札を通り抜け、そして車中の人となったとき、いかにしてキップを所持しているだろうか。恐らく誰もがさりげなく持ち運んでいるだろうが、しかし改めてその理由も含めて問われればハタと気づくはずである。キップとは存外、やっかいなものであるものよ、と。
■報告一 |
|
|
■報告二 |
|
|
■報告三 |
|
|
■報告四 |
|
|
■報告五 |
|
|
■報告六 |
|
|
■報告七 |
|
|
■報告八 |
|
|
■学会主宰より総括 |
鉄道生活のプロが選ぶキップの持ち様とは
ここでは各論説の適切かつ的を得た主張というかこだわりというか思い入れというか思い込みというかそういった行間から滲み出すヤバさ等に着目して、論評を加えていくこととする。
報告1【鉄道有袋類・ポケップ】はいろいろ書いてあるが、結局普通にポケットに入れるだけである。それで何を頑張ればいいのか。
報告2【音速の指使い乗客】にはキップをなくさないための工夫が見られるが、そのための方法が手に持っているだけという点は都会型ビジネスマンの行動にしてはあまりに原始的。
報告3【臆病人間サイファー】の「金券は財布に」という主張はなるほど納得。しかし面倒臭い。小銭入れのほうがまだしもマシでは。
報告4【イヤー2000】の「そろそろ降車駅ですよ」と他の乗客が教えてくれるとのくだりについてだが、たとえば「160円」とだけ書いてあるキップでは教えたくとも教えられない。
報告5【チックタックピップキップボーン】は、ふと時間を見たらいつのまにかキップだけが消えていた…ということになりそうだ。
報告6【電車では百害あって一利あり】は非喫煙者にとっては無関係な一利。
報告7【ムラカ耳ハルキの穴】は耳の穴が痛そうだが、その痛さゆえにキップのありかを忘れないと考えれば理解できる方法だ。
報告8【デコアブラのメンテマン】はアブラ性であることに絶大な自信を持つ人のみどうぞ。ご勝手に。
というわけで今回の推奨スタイルは、耳穴という人体付属の洞穴をうまく利用した【ムラカ耳ハルキの穴】としたい。以上。
■「学会うらばなし」 |
●今回もなんとなく学会オフィシャル絵師のオフィシャル絵を入れてみたわけ。
●「9月10日までに単行本用の原稿を20本分書き上げると約束していた主宰。締切が近づいてもなんの音沙汰もない主宰に業を煮やした副宰がやんわりと、かつ、いぢらしく催促を促すと、『10日まで20本はやりますとも。そんな大変な気はしてないんで、まー気楽に取りかかります。軽いっすよ20本。たぶんきっと』というメールを送ってきた。へー、意外に頼もしいんだな、主宰って、と思わせるに足る文面だったが、15日の今日になってもやはり原稿は届いていない。副宰は今日も小さな乳首を痛めているのだった」と書いた日から既に1ヶ月が過ぎた今日になってもやはり原稿は届いていない。副宰は今日も小さな乳首を痛めているのだった。おれはもう知らん。
絵●龍野宏幸 研究ユニット●94年発足。生活上のグラマラスな題材について精力的but投げやりに探求中。学会最中、己から漂う強い天ぷら油臭が気になった副宰は「そのジーンズ、洗濯失敗の臭いが強いが」と指摘。皆の鼻先を主宰へ向けることに見事成功した。 |