〜第46回テーマ〜
■学会主宰より前口上 |
当学会へようこそ。諸君はざるそばをつゆにちょいちょいと浸してズルズルっとこう、粋に食す際、どのようにしてワサビつけ、または溶かし、あるいはまぶしているだろうか。ざるそばには絶対に欠かせない、日本伝統の緑のスパイス・WASABI…その正しい食べ方を精鋭の論者らが辛口トークで問いただす。
■報告一 |
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■報告二 |
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■報告三 |
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■報告四 |
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■報告五 |
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■報告六 |
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■報告七 |
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■報告八 |
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■学会主宰より総括 |
ワサビをそばにつけるなら通な所作を極めろ
ここでは各論説の巧みで説得力に溢れたもっともらしい嘘八百の百花繚乱な論理展開の妙、等に留意して論評を加えることとする。
報告1【カキマゼワサビの溶かし歌】は、根本的につゆと一体化して実体を失ってしまったワサビははたして幸せなのか、という点で疑問であり、美味しんぼもまたこの方法を認めてはいないような気がした。
報告2【名物そばちょこづけ】は、何かの拍子にワサビが容器内に落ちてしまったら、結局、報告3と同じでは…との危機感を拭えない。
報告3【スパイシー・グラデーション】は「緑のビチグソ」の一文で、読者らの支持を壊滅的に失うことになるだろう。
報告4【ざるそば戦線異常アリ】は、少し幻聴のケがありそうだ。
報告5【目は口ほどにサビを食う】の美しさは買えるが、ワサビが嫌いならみるのもイヤであるはずだ。
報告6【トップ・オブ・ハッシッシなめなめ】は一見、奇異な方法に思えるが、どこか「通」の香りも漂っている。箸の上端ならば口とも近く、なめるのが容易という点で気の短い江戸っ子にも受け入れられそうだ。
報告7【まぶしてサビそば】はパジリコのスパゲティと見分けがつかなくてついフォークを食べちゃったりしそうな点が惜しい。
報告8【緑のヒゲ】は、もはやガマン大会の様相を呈してはいないだろうか。
というわけで今回の推奨スタイルは、そのさりげない所作にいかにもワサビを嗜好する雰囲気が漂う【トップ・オブ・ハッシッシなめなめ】としたい。以上。
■「学会うらばなし」 |
●もう1年半ほど前から広報していた当学会のオフィシャルブック『生活様式学入門』(扶桑社)の発売日が、ついに2000年7月31日に決定。今までに研究した32テーマを、連載時よりもかなり余裕のある体裁で収録した約400ページ。売り切れを希望しています。
絵●龍野宏幸 研究ユニット●94年発足。生活上のグラマラスな題材について精力的but投げやりに探求中。オーバーワークがたたった主宰が、まだ書いていない原稿をバッチリ書き上げたと勘違いする奇病にかかっており、副宰と事務員は小さな乳首を痛めている。 |